【検証】Hyper-Vに関する2つの疑問

Windows Server 2016から使用できるになった、Nested Hyper-V(入れ子になった仮想マシン、つまり仮想マシンの中に仮想マシン)ですが、これに関する疑問を実際にやって自己解決してみました。

その1、「仮想化のホスト」ってどこを指してるの?

Microsoftのドキュメントを見る限り、IntelCPUの環境の場合「Hyper-VのホストはWindows Server 2016または・・・」とあります。

入れ子になった仮想化 | Microsoft Docs

で、この「Hyper-Vのホスト」はどこの環境を指しているのでしょうか?
少なくとも最下層(≒物理マシン)は該当するのですが、その上で動く仮想マシンもこの「Hyper-Vのホスト」と呼ばれる範囲に入っているのか?

検証パート

どうやってこの疑問をググれば良いのかわからないので、幸い難易度は低いので実際にやってみます。

こんな環境を用意しました。

IntelCPU環境で、Windows Server 2022が動くHyper-V上に、2019と2012 R2を用意しました。
どちらも第2世代構成、2コア、メモリ16GB(贅沢w)の割り当てです。

(※途中まで、左が2019、右が2012 R2です)

 

まずはそのままHyper-Vをインストールしようとします、が、もちろん失敗します。

 

こちらが入れ子になった仮想化の機能を有効にしてからインストールを試したところ。
2019の方は検証が通りインストールできる状態に、2012R2はダメでした。

 

もしかして2台同時はダメなのかな?と思い、2019の方を落としてから試してみましたがやっぱりダメでした。

結論

Hyper-Vサービスをインストールする環境が2016以降(AMDの場合は2022orWin11)である必要がある。

 

その2、仮想マシンの自動ライセンス認証(AVMA)は入れ子にも使える?

仮想マシンの自動ライセンス認証とは・・・
Windows Server での仮想マシンの自動ライセンス認証 | Microsoft Docs

Windows Server 2012 R2以降のDatacenterエディションのHyper-V上で実行するWindows Serverのライセンス認証するときに、この機能用のライセンスキー(※購入したプロダクトキーではない)を投入すると認証済みになる嬉しい機能です。
同等のバージョンもしくは過去バージョンのWindows Serverの任意のエディションに対して適用できます。例えばホストで2022のDatacenterを利用している場合は、仮想マシンで2012R2~2022のEssentials、Standard、Datacenterを追加でプロダクトキーを購入しなくても使えることになります(できるってことは使用許諾上も大丈夫・・・?ダウングレード権あたりが適用するのかな)。

AVMAの機能でライセンス認証した環境のslmgrで出した情報。随所に「仮想マシンの自動ライセンス認証」というワードが見えます。
普通のPCだとどうなるのかは、コマンドプロンプトで「slmgr /dlv」って入れてみてください。

で、この機能、入れ子になった仮想マシンに対しても適用できるのでしょうか?

検証パート

最初の検証で作ったWindows Server 2019の仮想マシン(本検証のために、Datacenterエディションを選んでます)にHyper-Vサービスをインストールし、その上に2019をインストールします。

 

デザイン一緒だから混乱してきました

 

インストール直後のライセンス状態。
VL用メディアとは書いてなかったはずですが、KMS認証モードで登録されてます(もちろんKMSサーバー立ててないしキー持ってないのでライセンス認証に失敗しています)

 

インストールしたのは2019のDatacenterなので、それ用のAVMAキーを投入します。
※MSのサイトに書いてあるやつなのでモザイクかけてません

 

一瞬エラーっぽいメッセーが出ましが、無事通りました。

 

slmgrで見てみると、仮想マシンである「Test-WS2019」がライセンスホストになってます。

結論

入れ子の仮想マシンに対してもAVMAは有効。
※ただし、Hyper-Vサービスをインストールする環境はDatacenterエディションである必要がある

 

 

 

スッキリしましたが、この知識を業務で使う機会は私にはありません。

おしまい\(^o^)/

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